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| シャーロックホームズみたい 評価: |
| どんな小さなきっかけも見逃さない登場人物たちに、身を委ねて付いていくだけで、面白い展開を見せてもらえる。そんな感想を持ちました。
特に主人公・関根多佳雄にかかったら、いくら平凡な日常にも事件が見つかるのでは?と思う。それほどまでに些細な出来事からでも、事件をひもとく観察力がある主人公です。 恩田陸さんの穏やかで緻密な文章がなかったら、「行く先々で偶然殺人がおこる率高すぎの金田一少年への白け」と同じ気持ちになったかも。 でも、白けるどころか、ぐいぐい引き込まれました。 作品全体に漂う上品さも魅力的です。シャーロックホームズのようです。 |
| 世紀末の情景を点描する、短篇ミステリ集 評価: |
| ◆「新・D坂の殺人事件」
渋谷の雑踏の中に忽然と出現した、全身に細かい骨折を負った男の死体。 男の周りには、無数の通行人がいたにもかかわらず、目撃者がいない……。 現代人の利己的な欲望と無関心により生じた不可能状況を、 都市の風俗にからめて鮮烈に描いた寓話的な作品。 ◆「給水塔」 その周辺で事故や失踪があったことから「人喰い給水塔」と名づけられた建物。 時枝満から事件の詳細を聞いた関根多佳雄は、その謎を推理するのだが……。 事件間のミッシング・リンクを見事に繋げ、鮮やかな謎の解明をする多佳雄。 しかしそれは、多佳雄自らが捏造した解答から逆算した恣意的なものに過ぎません。 ラストの擬人化された給水塔のイメージは、多佳雄の推理 によって生命を与えられた謎そのもののように思われます。 ◆「待合室の冒険」 人身事故のため、駅の待合室で 復旧を待つ多佳雄と息子の春。 そこに居た男のケータイの会話、 「電車が動きださないことにはこっちだってどうしようもない。 七時三分だ。七時三分に迎えに来てくれ。間違えるな。」 に隠された意味とは? ハリイ・ケメルマン『九マイルは遠すぎる』を 嚆矢とする《推理連鎖》ものに属する作品。 はっきり言って、切れ味と完成度は本家以上。 本家の文庫本が小道具として作中で効果的な 用いられ方をしているのも、実に心憎いです。 |
| 安楽椅子探偵? 評価: |
| 元判事 関根さんの探偵話の短編集。探偵っといっても、大きな動きは無くって、ちょっとした話やなんかから、経験?想像?で、解決してしまう感じ。ちょっと、シャーロック ホームズ的な天才探偵かも。最初の2作品は、江戸川乱歩のような、古い日本の探偵小説のおどろおどろしい雰囲気がちらちら見えて。江戸川乱歩へのオマージュというところかしら。表題の作品とか、意味深な題名と内容、ホーッと声がでるような落ちで、どれも、楽しめた。
恩田陸の作品って、一作、一作、雰囲気が違っていて、本当に同じ人がかいているのかと思う事がある。 |
| 推理の面白さ♪ 評価: |
| 何気ない日常の中に潜むさまざまな謎。見落とされがちなその謎を見つけ、
鋭い観察力で解いていく。その鮮やかさは見事!こういう作品を読むと、 いつも会っている人のいつもの行動の中にも、何か謎があるのではないかと 思ってしまう。ここに収められているどの作品も、さすが恩田陸!と思わせる ものばかりだ。私たちの日常生活も、目を凝らして見れば謎に満ちた面白い ものが見えてくるかもしれない。 |
| 日常を違った視点で見たくなる 評価: |
| 同一主人公による12話の短編集。 一話が短いので数分で読めてしまうところもわたしには好ましかった。ただそれ以上に、この話の筋立てが興味深かった。直接的に事件に巻き込まれるというよりは、人から聞いた話やちょっとしたエピソードから妄想たくましく推理を発展させるという形式で、一般的に知られる推理小説とは少し違ったように感じた。 はらはらわくわくするのとは少し違うが、自分の日常に潜んでいる“もしかして”を紐解くとこの小説の主人公のように身の回りにも奇怪な事件があるのでは・・・?と思わせてくれた。 推理小説なんて長くわずらわしいものだとお思いの方は是非一読していただきたい。 |
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