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| subarashii 評価: |
| ナイトメアを通して「女性のありかたとは?」、「自分とはなにか?」、「現実とどう折り合っていくか?」を考えさせられる。 |
| 名評論家=名作家ならず。 評価: |
| 著者の『結婚の条件』や『幸福論』が好きだったので、読んでみました。
この作品は評論集ではなく小説なのですが、 まず読み始めた印象は「やけに散文っぽいなー」というもの。 一行一行の行間がやたら開いていて、これを詰めてしまうと この単行本は半分の薄さになってしまうので、 正直、単行本化にかなり無理があるなぁと言う感じがしました。 もちろん散文形式で行間がスカスカでも 内容が良ければまったく気にならないんですが、 内容がかなりうーん・・・という感じだったので コスパ的には非常に納得いかないという思いを抱いてしまいました。 ある作家の元に、“ナイトメア”と名乗る見知らぬ女子大生から手紙が届き、 その女子大生曰く「自分の中にはもう一つの声がある」と 告白する始まりはドラマめいていてスリリングなのですが、 その女子大生の家庭環境が、じつに手垢にまみれた設定で、どうしようもないほどに 《自己肯定できない環境に苛まれる女子という生き難い存在》という典型から脱却できていません。 最初の設定がこれである以上、その典型に終始した物語展開になっており さらに、その女子大生がどういう人生を辿るかは、 手紙による報告という一方的な内容でしか明かされません。 主人公の作家はそれに返信はせず、モノローグで自分の心情を述べるだけなんですが、 読み終わった感想としては、 「小説形式で敢えてこの話を発表する必要性があったのか?」というものでした。 勝手に苦しむ女子大生を洞察すれども関わらず、 という主人公の独白だけでは、ヤマもオチも成立し得ず、 この物語に見いだすべき発見がないのです。 革新的なフェミニズム論を発表し続ける心理学者が 手がけた小説が作中で描く女性像がここまで古くさいと、不安になります。 女がいつまでも受動的な不幸の装置だと思っているとしたら、むしろそれが不愉快。 中村うさぎさんのように、体当たりで自分を切り拓く人と 対談した意味がないじゃないか、と著者に軽く失望しました。 |
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